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日付:

2006/03/05

タイトル:

ブッシュ妄言録

著者:

フガフガ・ラボ 編/村井理子 訳

出版社:

ぺんぎん書房

書評:
 

 世界の頂点、国際政治のエベレスト山頂で奇声を発し続ける米国大統領・ブッシュの仰天発言集。今や、情報も超過密化時代、公言されたものは勿論、オフ・レコやプライベートな漏洩記事に到るまで、メディアを通じリアルタイムに知ることが出来る。口は災いの天使、世界中を飛び廻る。もし、政局と睨み合わせながら少しでも注意深くさえあれば、本書は奇怪な暗号の渦巻く地獄の鍋とわかる筈のものだ。行動家・マクベスを駆り立てた、あの魔女の囁きである。

  ブッシュ妄言録Uを併せ呼んでも、まだブッシュ語圏の、それも氷山の一角を撫ぜたに過ぎない。山頂の険しい雲行きを案じての本書、いっそ揚げ足取りで終って欲しい。通常の言語も、[B・変節器官]にプッシュされるや否や、かくも変わり果てた妄語となって吐き出される。そのパワーたるや物凄い。この本の帯が怒りも新に叫ぶ。<世界一危険なバカ><ジョージとジョンイル、どっちがバカ?>−頑張れ、ブッシュマン じゃあなかった。フガフガ・ラボ!

 万事が こんな具合なのも、自分の中で一番大切なものを、つんぼ桟敷に立たせてしまうからで、呆けかトボケか本人である以上わからなくなってしまっている。あとは面が英雄で裏が策略家の仮面がどれ位、長持ちするかの問題でしかない。言ってみれば大衆の力である。「ハイル・ヒトラー!」がそうであったように。

 末尾に極めつけの猛語を一つ。−イラク問題についてのこれは記者団とのやり取り、

 「もし戦争がはじまるとしたら・・・」

 「えっ、どの国とかな?」

 (影の声)ほかの国ともやろうってわけか。

      

 

 

 

 


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