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日付:

 

2008/4/6

タイトル:
句集 JAPAN
著者:

角川春樹

出版社:

文学の森

書評:

 

 天才写真家なんてしまりのワルイ荒木さんはボツ。で、この人を見よ、天才俳人あわや廃人。鉄格子の詩人・角川春樹は精子多汗症の長渕君の義兄。ロクデモネー!さあ、始めようか。長恨歌ならぬ男根歌、「亀鳴くやのっぴきならぬ一行詩」でカルマぶった切る。さっさ、俳人ぶった実行魔、一言一句刺すような痛みが走る。ガンめくよがり声の渓谷。見渡せば「彼の山の花に怨霊数知れず」追っ付け「今昔の夕日がつつむ花の寺」にて献杯。対句、召されよ、亡き父母と。ひとつ、「遺されて母の扇を開きけり(春樹)」そのこころは「寒昴幼き星を従えて(照子)」。ふたつ、「満月に蜘蛛逃しやる鉄格子(春樹)」それとあわせて「月の人のひとりとならむ車椅子(源義)」。かく哀傷あり感涙ありの、親子の連星いま何処に影やあらむ。

 身捨つるほどの祖国のありや寺山忌 −持つべきは友、断つべきは恥。

 泣きながら外道の身は、道半ばにして古典的成句をあえてした。


 

 

 


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