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日付:

 

2008/3/26

タイトル:
日本人と靖国神社
著者:

新野哲也

出版社:

光人社

書評:

 

 「国靖かれ」の護国精神が、靖国神社の本来の姿。なつかしさとおどろおどろしさが混在する「鎮守の森」がその原型である。もし、小泉首相さえその気になれば、ブッシュ大統領と肩を並べて8月15日の神社詣でが実現していた筈である。そしてそれこそが歴史の必然と言うものであろう。戦後我国の荒廃した国土は再建されたが、伝統遵守の国体そのものは忘れ去られ、外圧による自虐史観で民族感情は歪められてしまった。左翼・反日主義者たちの反戦平和の子守唄が日本列島に睡魔を呼び込んでいる。GHQ政策による東京裁判と占領憲法が様々な自家撞着を引き起こし、60年間に渉る軋轢を一遍に曝け出してしまった。著者はそんな我国の現状を具に分析し、政府首脳陣や知識人の犯した誤りを摘出することで、論旨明快に将来の日本の取るべき進路を指し示す。

 交戦権のない国はないし、国のない成文法は笑止の沙汰である。しかるに、国家権力を剥奪された前代未聞の我国の憲法は、9条で骨抜きにされ、81条で重い蓋をされた、主権在民のごつた煮である。この「平和ボケ」と呼ばれる民主主義の中身がエロ・グロ・ナンセンスの終末論的な風俗であった。いまや200年遅れの「ロックの人権思想」が猛威を振るう我国だが、かつてのフランス革命やアメリカの独立革命の成果を期待するのは間違っている。人工的な西欧覇権思想が日本古来の神ながらの道をほんの一瞬、見失わせるくらいが精々であろう。神武建国以来2000年に喃喃とする天皇制を甘く見るわけにはゆくまい。恐らく土井たか子女史をレイプする奇特な御仁はいないだろうから、この首相の座だけは無傷でも我国の富は根こそぎオロチに陵辱されてしまうだろう。朝日、岩波にシンボライズされる左翼政権を売国奴と一喝する本書こそまさに救世の書である。

 一、 占領政策のやり直し。
 二、 自衛隊によるクーデター。
 三、 北朝鮮からの核被爆。
 脱・隷属社会のための著者の三択だが、自衛隊によるクーデターは、三島由紀夫の市谷駐屯地の悲劇に既に見られるとおりである。



 

 

 


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